北大病院から紹介され(希望したのは患者側)セカンドオピニオンを受けたF脳神経外科医に、北大病院から伝わったとしか考えられない、誤った情報(中傷)が含まれていた。これをもとにF医師はわれわれをクレーマー扱いして、セカンドオピニオンそっちのけに、30分間近くにわたって罵倒し続けた。このフェイク情報を伝えたのは北大側の誰か? 

 F脳神経外科医は、マスコミではカリスマ医師扱いされている道内脳神経外科学会の実力者。偽りの情報を彼にもたらしたのは、主治医やカテーテル担当医ではないのは、その後の対応などで明らかである。

 偽りの情報は

「患者側は、にわか勉強で文句をつけている」

「障害が回復しないのは被害者意識が強いからだ」

「北大病院に転院したのは、手術を受けるつもりだった」

「北大病院の医師は事前説明で(超選択的)カテーテル検査のことを説明したのに、素人が初めて聞いたから理解できなかったのだ」など。(参照

 最初の「にわか勉強」であることは、同年5月26日付けで患者側が北大病院院内医療事故検討会に提出した「医療事故調査報告書への反論と疑問」(*参照)で、私自身(患者の父)が記したことであり、後者の3件(この内容は明らかに偽りである)も北大病院からF医師に伝えられたとしか考えられない。

「犯人」は主治医でもカテーテル担当医師でもないのは、はっきりしている。北海道脳外科学界の実力者であるF医師に話ができるとしたら、それ相当の経歴を持った医学者か役職者しかいない。北大病院側のそれ相応の立場の、主治医や担当医の上に立つ上級医師であろう。私にはうすうす目星がつくのだが、あえてここには書かない。

 そもそもこの上級医師には正しい情報が伝えられていなかったのではなかったろうか?「手術を受けるつもりで北大に転院した」などの偽情報は、主治医かカテーテル医から上司に伝わったのではないか?

 事故4日後の判定会議に提出された資料にも微妙に異なった事実が書かれていた。

「カテーテル検査の際に脳幹への穿通枝にカテーテルが迷入したことに即座に気が付き、(患者は軽度の頭痛を訴えた)確認したところ造影剤の血管外漏出を確認した。  

 カテーテルが細い血管へ迷入したために起こった合併症であると考えられた。即座に気づいたためそれ以上のカテーテル手技は行わなかったが、出血を呈してしまった。」

「迷入に即座に気づき、その後の手技は行わなかった」かのように書かれているが、これは間違いで、「迷入に即座に気づ」いていない。迷入した後、相当量の造影剤をかなりの圧力で注入している。その造影剤の血管外漏出によって事故(血管損傷とこの造影剤の脳幹部への漏出が事故本体)が確認された。

 造影前に患者が軽度の頭痛を看護師に訴えたことは間違いないし、迷入したことのサインでもある。その際ガイドワイヤーで穿刺したか、カテーテルが穿通枝にウェッジしたことが疑われる。担当医師が気付いていたか否かはともかく、あきらかに頭痛のあとに造影している。しかも迷入していないことを確認するための血液逆流テストもテストインジェクションをすることなく、造影剤注入・造影を実施している。

 私は善意に解釈して、頭痛の訴えは担当医に届かなかったのだろうと思う(担当医は患者のそばから離れていた=*参照)。

  上記セカンドオピニオン先への「偽りの情報」も、「現場→上司→外部セカンドオピニオン先」へと、真実が少しずつずらされて伝えられた結果ではないだろうか? あるいは、もともと病院側には、事実の解明を求めるわれわれを、クレーマー扱いして誤魔化してしまおうとする意図があったのかもしれない、とも思っている。道内の脳神経外科医の間には、そのようなハナシが伝わっているフシがある。